ユーラシア大陸1周旅行 Round trip Eurasia
 7年半、社会人として就業した後「今しなければ一生後悔する」と思い、退職し1998年9月から1999年12月まで約1年かけてユーラシア大陸を時計回りに1周した。欧米では退職し1年以上旅を続ける事は珍しい事ではない様だが、日本ではまだなかなか理解を得るのは難しい。当然自分も職場に迷惑をかけるためどうしたものか悩んだが、人権を尊重する職場であり(旅する事を人権とは言うのは大げさかもしれないが)、すばらしい恩師(上司)に恵まれたため実現できた。

 1年といっても、のんびりというよりはユーラシア大陸を急ぎ足で駆け抜けた旅だった。旅をして国から国、土地から土地へ移動すると、その度少しずつ連続性を持ち人の顔や文化が移り変わった。隣り合った国はお互いとても似ているが、一方全く異なった特色も持ちそれらの国がなぜ一つの国ではなく二つの異なった国なのかも納得させられた。アフリカや南米も良いのかもしれないが民族,文化が極めて多様でかつその変化に連続性があるユーラシアは1周旅行には最高であろう。

 ヨーロッパは美しく、特にクラシックファンにはパラダイスだ。ロシアには怖いイメージがあったが、行ってみると非常に良い国だった。中国とロシアの長大な鉄道はおそらく鉄道ファンにはたまらないであろう、1本の列車が始発から終点まで何日もかけて走る。列車そのものの快適性はシベリア鉄道の方が上だが、車窓からの景色は中国の方が上だ。よくどの国が一番良かったかと聞かれるが、その時は「どの国も全て良かった、ただ多くの人にお勧めするのはポルトガルだ。小さな国で見どころが詰まっていて、人は温和で優しく、発展途上国の様な素朴さと先進国ヨーロッパの洗練さを持ち、物価も安い。ただ個人的にはやはり中国が最高だ。中国と言っても便利な上海などはもはや魅力的でないし治安も悪い。中国の田舎が良い。しかし中国の田舎の旅はまだやや不便で、万人にお勧めはできない。それでも以前よりは旅しやすいし、中国はどんどん変化しているので旅をするなら今が旬かもしれない」と答えている。(05.1)

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